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ん…あれ?勝間和代さんへの違和感
「ロジカル家事」などで有名な「勝間和代」さん。
彼女の発信にはたびたび賛同・共感することが多く、私も合理的な考えが好きなので、非常に考え方が似ているところがあり、気になるインフルエンサーだ。
ちなみに「勝間和代さんとは誰?」という方のための念の為補足を付け加えると、彼女はいわゆる「バリキャリ」として成功してきた、この世的には成功者とも言うべき、とんでもない経歴の女性インフルエンサー。
自身がADHDの気があると自認していて、苦手なことが世の中にあまりにも多く、正攻法ではうまく回せないために、「色々なことを割り切ってあらゆる家電やインフラやサービスに頼り、無駄を省いて、ロジカル思考で合理的に生活を楽に回すようにして豊かになった。」という主張で、人生を豊かに生きるためのライフハックを近年広めている。
で、最近PrimeReadingで彼女の本を読んでみたのだが、同感しきりであろうと期待して読んだのになんだか本を読んでいくうちに、少し違和感が出てきた。
違和感とは、テクノロジーへの過信がすごい…という違和感。
電気エネルギーへの過信、
ネット接続への過信、
Webサービスへの過信、
テック企業への過信、
プライバシー保護への過信、
そして、「明日も明後日も、今日と同じ日が続くであろう」という過信。
私も数年前までは過信派だったので、以前はこういった話を受け入れられていた。
けど、読んでくうちに近年の自分側の問題でどんどん違和感が出てきてしまった。
「もしも」の際の考えはどこに?
例えば、
- 急に地震などが起きて停電したり、
- サーバーがダウンしたり、
- ネットが繋がらなくなったり、
- キャッシュレスに慣れ、停電になって現金もなく決済できなくなったり、
生活の全てをテクノロジーに頼っていたら、万が一の時どうするのだろう??👀という違和感。
例えば、今まで使っていたオンラインサービスが終了したり、サービス改悪するなんてこともざらだ。そうした場合、すぐ代替や次のものが出てくる平和・安泰な時代がまだ続くと思っているかのような内容が多かった。
例えば、予測外の出来事が世に起きて、エネルギー貧国の日本でエネルギー価格があがった場合どうするのだろう。(石油・ガスがあがるだけで、火力発電中心の日本は電気のエネルギー供給が辛くなる)
例えば、大手だから潰れるはずがないと信用して課金して使っていた数々のWebサービスで管理していた重要データが、ある日突然消された場合はどうするのだろう。
例えば、大手だからと絶対に無いと思っていた情報流出や悪用があった場合はどうするのだろう。
「もしも」の際の考えはどこにあるのだろうか?
「攻め」型人間は、「守り(リスク管理)」に弱い?
本を読んでてモヤモヤしてたところに、たまたまとある人がVlogで「勝間さんはピュアすぎるんだと思う」とたまたま発言されている方がいた。
また、この話を夫としてみた時に「成功者は攻めのタイプで目的のために成功できるけど、そういう人は意外と守りが疎かだったりする」と言う話題が出た。
なんだかそこで、モヤモヤが一気に言語化された気がして合点がいった。
そうだ、これってテクノロジーや便利時代への過信(攻め)と、リスク管理(守り)の話だ。
便利に生活を回すための【攻め】の方向性としては適度にテクノロジーをピュアに信頼し、頼ることはありだけど、万一の際の【守り】の姿勢が勝間さんの本を読んでいても見えず、どうしても取り除けない「リスク管理」に関して抜け落ち感に違和感が出てしまったのだった。
(勝間さんがわかりやすい例だったので例として出したのみで、彼女を個人攻撃して批判したいのではないので勘違いしないでね💦)
現時点でも見過ごせない問題がある
GAFA等テック企業の限界が見えつつあること
まず、私はGAFAも含まれる、ビックテック企業の内部告発者の証言などを去年色々見て、彼らのポリティカル・コレクトネス思考には全く中立性や公平性がないとわかった。
力をつけていった結果、Evil(悪)になり、「ユーザーファースト」から近年すっかり「利権ファースト」に傾いている。為政者に忖度しはじめ、彼らの持っていきたい方向から外れる内容や都合の悪い情報が、極端に規制されたりが強くなった。
(ちなみに、Googleの社訓は以前「Don’t Be Evil(邪悪になるな)」だったのは皮肉な話?)
そもそも、ネットが広まったのは、軍事技術のためというところが本来のようで、それをGAFAのちからもあってほぼほぼ達成できたため、これからは今後はしごを外され衰退の憂き目に合うとの予測もある。私はそれにものすごく納得出来て頷けてしまった。
実際、アメリカや欧州で独禁法その他大型の提訴がしょっちゅう起き、外部から巨悪になりすぎた組織への締め付けがじわじわ進んではいるのが現実で、いつか彼らのタックスヘイブンで合法的脱税をしている痛い部分にも切り込まれたら…その光景は見えつつある。
中央集権型管理の限界
テック企業が運営されているのはほぼほぼ、P2Pと違って中央集権型のサーバーで(AWSなどもそう)、これらも中央がドカンと落ちると同サービス上で運用されているものが全部使えなくなるなどの問題もある。これまでも何度か経験した。
そうなると、一気に「仕事できない」「プライベートでも使えない」「スマートホームも反応せず」「それと連動した家電も動かせない」とかいう問題に直面する危うさがあるのに、「どうせすぐ復帰するだろう」と過信していくのは危険だと思う。(去年、東証でさえ丸1日ダウンしたのだ。)
中央集権型管理の限界は、サーバーの話だけに限らない。
大停電を経験。電気のない生活はテクノロジーとかけ離れる
電気に関しても、数年前大地震と大停電を経験した。
電気のない生活は、実際にテクノロジーとかなりかけ離れる。
洗濯機も回せない、お湯もでない、信号機もつかない・交通も麻痺、デジタル決済できない。
ネットも基地局自体が逝くのでほとんど繋がらない、スマホ・タブレット・パソコン等のバッテリーも切れるし、ネット繋がらないとやれることがないためただの使えないゴミ状態。
これを機に、さらにコロナ禍から自給自足やオフグリッドに興味が出たのもあって、「有事ということが起き得ない(もしくはたまにしか起きないし、起きてもすぐ復帰・復興するから無視していい)」とは全く思えなくなり、一定の長い期間何が合ってもいいように、電力やエネルギー食物などいつなんどき何があってもいいように対策してきていた。
物事を真逆のケースも考えてみるとリスクヘッジとなる
そんなわけで、デジタルテクノロジーは過信禁物。
平和に生きているとついつい過信したくなるけどもね。
物事を真逆のケースも考えてみることは、有事シナリオ想定において極めて重要な方法論だと思う。
↑この場合だと「インフラやテクノロジーに頼りまくった便利な生活が未来永劫続かないパターン」を想定してみるのは、備えとして有効
余談だけど、ミニマリストにおいても言えること。
ミニマリストは良い面もあるけど、実は便利な時代だからこそできるものであり、ストックしない生活ができるのは=単に不足分はすぐその辺のお店で買ってこれるから、というインフラがあるから成り立っている生活でもあった。
私は個人的に最近、守りやプレッパー思考が強まっているので、極端なミニマリスト思考は、家族を守るには考えが合わないなと思う。(ただリスク管理の優先度を後手に回す選択をあえてしている人は、その人の自由。)
そのぐらい、現代人はあまりにも便利なテクノロジーやインフラに慣れすぎていた。
どっちや良いか悪いかの話をしたいんじゃなく、今後は災害に限らず、アフターコロナで食いっぱぐれる業種や仕事が増えていき、実体経済が衰えていく中で、便利な時代が未来永劫続くであろうという過信をやめて、リスク管理を考えるのって重要だと思うよって話を今回したかった。
そして普段そんな危機を感じさせない、考えさせない日本、ダメージを受けてもすぐ復興してく日本って、インフラ強者というか本当に粘り強く超平和でのほほーんなんだな〜とも思った。とっても幸せなんだということは、忘れてはいけない気がする。
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